結論から言うと、トラックボールを使用すると、右腕全体にかかっていたマウス由来の負担(わずかな力みなど)が、右肩や右手首に生じないので、格段に身体が楽になる、という塩梅だ。
PCの前にいることが多く、マウスを多用する人は、一度、「トラックボール」を使うことを、衷心より勧める次第でである。
トラックボールとは、PCへの入力装置であり、マウスの代わりになるものである。
上の画像の赤丸のところが、トラック“ボール”のところだ。
マウスは、右利きの場合、マウス本体を、右手の全体で動かすことで、カーソル等を動かす。(なお、左利き用のトラックボールはないようだ。)
対して、トラックボールは、親指だけでボールを動かすことで、カーソル等を動かすのである。
言うなれば、「右腕」と「親指」の違いである。
これまで、わたしは、慢性的な肩こりや、右肩の重み、右手首の違和感に悩んでいた。
PCの作業時は、右手首にリストバンドをはめていた。
右肩は常に重く、ひどいときは湿布等のお世話になっていた。
しかし、トラックボールに代えてからは、かなり症例が和らいでいる。
PCの前にいることが多く、そして、マウス操作の多い人で、肩こりや首の重みが慢性的に生じているなら、一度、マウスを疑ってみる、という寸法だ。
当方、10年近くマウスを使っていたが、トラックボールを使うようになった今となっては、もう、マウスをメイン作業で使うことはないと、断言できる次第だ。
当方が使用しているのは、「LOGICOOL ワイヤレストラックボール M570t」である。
わたしも「食わず嫌い」でした
一口で言うと、トラックボールの場合、PCのディスプレイ上の操作を、親指だけで行うので、右肩や右手首にほとんど負荷がかからない、という次第である。
言い換えれば、トラックボールだと、右腕をほとんど動かさず、操作ができるのである。本当に、右腕は、1cmたりとも、動かさなくなる。
トラックボールを使うようになって、つくづく思い知ったのは、マウスは、身体に良くないということだ。
マウスの『重さ』は、意外にバカにならない。
先述したように、マウスを動かす際は、大きな力は右腕に加えられていないが、わずかな「力み」が生じるため、腕の負担になるのである。
もちろん、1日あたり、1~2時間の作業なら、どうってことはない。
しかし、PC前の作業が、7~12時間となると、配偶者と恋人くらいに、話が変わってくる。
毎日毎日、長時間、マウスを使っていると、明らかに、右肩・右手首が重たくなってくる。
これが、トラックボールだと、先に述べたように、動かすのは「親指」だけである。
んで、「指」は、あまり疲れないのである。これは新発見であった。
当方、一日当たり7~12時間は、当該トラックボールを親指でいじり倒しているが、「親指」が疲れて疲れて仕方がない、ということは一度たりともない。
トラックボールに慣れるには、3週間ほど
実は、わたしも、人からトラックボールを勧められた口である。
最初は、(ずっと、マウスを使ってきたのだから、今更、そんなもん要らねえよ)であった。
しかし、物は試しで、だまされたと思って、経費が余っていたので、ダメ元で、勧められた「LOGICOOL ワイヤレストラックボール M570t」を注文したのである。
んで、先に述べたように、右肩・右手首の快適さを、手に入れた次第だ。
後述するように、最初は、トラックボールに慣れていないので、「こいつは、ダメだ。クソを掴んでしまった」と後悔した口である。
ウィンドウの右上の「×」を押すにも、親指がぴくぴくして、大変にもどかしく、イライラして青筋が立った。
しかし、3週間もすれば、操作にも慣れ、マウスと変わらないようになった。
トラックボールは、確かに、操作に習熟する時間が必要だ。
マウスのように、直感的には使えない。
しかし、その練習期間を過ぎれば、マウスとほぼ同じ操作が、以前より明らかに低い負荷で、享受できるという寸法だ。
今となっては、その勧められた人に、足を向けられないほど、「いいことを教えてもらった」という塩梅である。
トラックボールに慣れるために‐最初の3日間
最初は、親指がうまく動かせない、そして、ボールの感度が合わないため、イライラするはずだ。
しかし、まず、3日は、マウスの併用しつつ、使い続けてほしい。
わたしも最初はうまく使えず、マウスと併用していた。
どうにもイライラしたら、マウスを使い、その他の作業は、トラックボールを使っていた。
マウスでないとイライラしたのは、「範囲選択」で、クリックしながら範囲(枠?)の大きさを変えるのに、猛烈にいらだったのを覚えている。んなもんで、画像の切り抜き等は、マウスを使っていた。
しかし、3日使ってみると、だいぶ慣れてくる。もちろん、先の画像の切り抜きなどは、いらいらするけれども、だいぶ、こなせられるようになる。
トラックボールに慣れるコツは、最初は、マウスと併用することで、イラッとしたら、遠慮なくマウスを使うことだ。
1週間でだいたいOK
んで、7日(1週間)も使うと、当方は、マウスの出番が、激減した。
減ったというよりも、マウスの出番がなくなり、つまり、大方の作業はトラックボールでできるようになり、果てには、マウスが邪魔になるくらいになった。
もちろん、個人差はある。
が、「親指」がほぐれてくると、だいぶ、マウスの代わりができるようになる。
もし、まだ苦手なら、面倒がらず、設定を細かくいじってみて、自身に快適な速度等にすることだ。
当方、トラックボールに開眼したのは、ボールの感度を高くしたときで、親指でびゅーんとボールを動かして、画面の端から端までを、速攻で動かせられるようになってから、トラックボールの操作が格段に上達した(意図した動きになるようになった)と思っている。
2~3週間
2~3週間もすれば、トラックボールだけで、作業できているはずだ。
反対に言えば、2~3週間、トラックボールを使い続けることができたなら、まず、マスターできる、という寸法だ。
カベは、3日・1週間
個人的には、もっとトラックボールを知ってほしいので、使う人が増えたらいいなと思っている。
憶えておくべきは、「3日」と「1週間」という「カベ」だ。
とにかく、この日数の間は、我慢して使い続けてほしい。相性もあるが、トラックボールに慣れたら、必ず、その果実を享受できる。
PC由来の疲労のうち、マウスのそれが激減するだけでも、生産性はかなり上がる。
当方、以前よりも、PCの前にいる時間が増えた。それも、気合を入れてではなく、ごく自然に作業をこなせられるようになった。
先述したが、右肩と右手首も痛みや違和感も減り、首の張り?も減ったように思う。
当方、1日あたり、多い日で数百回ほどコピペの作業をするのだが、本当に楽になったとしか、いいようがない。ミスも減った。
PCを多用する人は、どうぞ、トラックボール、使ってみてほしいと、衷心より思う次第である。
なお、先に紹介した「LOGICOOL ワイヤレストラックボール M570t」は、いわゆる「5ボタン」マウスである。
赤点線丸のところが、2つのボタンだ。
PCを多用する人は、おおむね多ボタンのマウスを使用し、当該ボタンにいろんな機能(ショートカット機能)を割り当てているだろう。
先述したように、当該トラックボールは、5ボタンなので、不自由はしないはずだ。当方は、「Ctrl+C」「Ctrl+V」のコピペを設定している。